導入
では次の志願者を呼びたいと思います。
どうぞ!
私「失礼いたします!」
「いくらを希望しますか?」
私「440円を希望します!」
「そのお金の使い道は?」
私「リバーシ×誘惑」をコンセプトとしたエロゲの購入資金にいたします!
ダンダカダンダンダンダカダンダンダンダカダンダンダンダカダンダンウイーーーンウイーーーン(SE)
本編
「リバーシのエロゲ……ですか?」
私「はい。」
「ちょっと想像ができないんですけど。説明いただいてもよろしいでしょうか?」
私「はい、こちら資料をお渡しします。」
リバーシをご存知でしょうか。
黒と白の2つのコマで相手のコマを挟んで自分の色のコマにするゲームです。
このゲームには興味深いルールがあります。置けない場合、パスとなるのですが、このパスは自発的に行うことが出来ません。
どんなに嫌な場合でも、置く場所がある限りルール上”置かなければならない”のです。つまり……
相手の置ける場所が1箇所しかない状態を維持し続ければ、完全に相手の手をコントロールすることが出来るのです。“ルールによる支配”
どんなに煽られても、ルールなので相手の都合の良いように置かされるのです。
dlsite
【誘惑✖リバーシ】
“ルールによる支配”は圧倒的な実力差がなければ中々発生するものではありません。
そこで甘い誘惑が飛んできます。「先輩、ここに置いてくれませんか?」
机の下から足先でズボンに触れながら……
「置いてくれたら気持ちよくしてあげます」
これが”快楽による支配”です
【気がついた頃には……】
言われたとおりに置いていると、置く場所が3箇所、2箇所、1箇所……とじわじわと支配されていきます。
気がつけば自分の一手が相手のコマを増やすためだけに動かされ、予定調和だったかのように相手の色に染められてしまいます。そんな体験が出来るゲームとなっております。
dlsite
(ナレーション)その男はテーブルゲームであるリバーシと誘惑シチュを融合した新たなM向けゲームを発見したため、その購入資金が欲しいという……
「それであなたはこのゲームを買うお金が欲しいわけだ。」
「はい。」
「それでこれはリバーシなの?エロゲなの?どっちなんですか?」
私「あ、ですから、そのどちらでもあります。リバーシ×誘惑をコンセプトとしたエロゲなので。」
「そんなのおかしいじゃないの。リバーシはリバーシ。エロゲはエロゲ。これがね、普通の道理ってもんじゃないですか?」
私「ええ。今回はそれが融合したゲームが出たんです。リバーシの相手の打つ手をコントロールできるという性質と誘惑シチュを合わせたまさに画期的なゲームd……
「ちょっ、ちょっとごめんなさいね。」
「さっきから私ね。この人が何を言ってるのかさっぱりわからんのですわ。」
「リバーシはリバーシ。エロゲはエロゲ。これを分けるのが大人の常識ってものじゃないんですか?」
私「……」
「あのー、これねJDさんね、一回理解して欲しいんだけども、俺ね、本当にオタクとかそういうのね、一切偏見を持たずに色んな人間と付き合ってきてやってきたんだけども、あなた、今これをすごくタイムリーな商品だと思っていらっしゃるんでしょうけど」
「ここにいる僕たちは誰もそう思ってないんですよ。」
私「……」
……
「JDさんね……」
「気持ち悪い」
テテーン(SE)
「……」
「もし、うちの社員がこの企画書を持ってきてたら……」
「殴ってるでしょうね。」
私「……」
「リバーシみたいなベーシックなものを、こんなおちゃらけ状態で出されたら…もう論外ですわ。」
私「……」
「でも、僕はシコれると思う。」
(ナレーション)南原竜樹。43歳。オートトレーディングルフトジャパン代表取締役社長。中古車業界の虎が意外にもリバーシ×誘惑のコンセプトに興味を示す。
まず、こういうテーブルゲームっていうのはかなりポピュラーなものが多いよね。リバーシも当然有名で、我々の会社でも休憩時間によくやってるんですよ。そういう誰にとっても身近なゲームとエロを融合させるのはかなり有効だと思います。
「そもそも、リバーシってのは、19世紀にイギリスのロンドンで発案されたボードゲームで、僕もよく出張でロンドンに行くんだけど、やっぱり地元の人にも親しまれます。リバーシは非常に奥深いよね。囲碁とか将棋とかには及ばないかもしれないけど非常に奥深さがあると思います。僕こう見えて意外と強くてですね。プロの選手とかによく指導してもらったりするんだけど……」
「南原さん。」
「あの僕ね、さっきからずーっと聞いてたんだけど、申し訳ないんですけど、南原さんが私がとか、我々がとか、我々の会社がとか言って、ずーっと色々なお話をされるんだけど、正直それを聞きにきているわけではなくて、彼にもっと色々質問したい。多分ねこの時間の三分の一くらい南原さん自分の会社とか自分のこと話してらっしゃるんですよ。」
「…………ふっ……じゃあ、私が、彼の話を聞いてないとでも思ってるの?」
「いや、思ってないですよ。でもn……」
「私は一生懸命に彼の話を聞いて良き理解者として彼に対してアドバイスをしたいと思っているわけですよ。」
「でもね…僕ら5人いr」
「それが!少しでもできるんじゃないかと思って聞いてるんですよ!で、私にできることは何かって考えているんですよ!」
「じゃあ、アンタができること考えてやればいいじゃない!」
「いや、何もそんなこと言ってるんじゃないんですよ。でも僕ら5人いるわけじゃないですか。」
「5人いてもね、我々は協調をとって融資する
シンジケートじゃないんですよ!」
「誰もそんなこといってないっすよ!」
ササササササササササササボォンボォ‐ン(SE)
私「あの……体験版を実演してみてもよろしいでしょうか。」
(ナレーション)一触即発の空気、虎たちも南原以外は全くこのゲームに興味を示さない。このままマネーは成立しないかに思われた。しかし、志願者の体験版実演プレイで現金が揺れ動く…!この直後……!
私「こんな感じで突然女の子が部室を奪いに来るのでリバーシ勝負で追い返すという導入です。」


……
……











……
……
私「その他にもこんな感じで足コキされながら対局することで思考力を奪われて、」


私「ピンクのマスにしか石を置けなくなってしまいます 」
「あ、そこに置いたらダメですよ!」
(ナレーション)無類のリバーシ好き…リバーシ栄ちゃん……


……















「以上です。」
……
……
……
……
……
……
……
「僕らのお金であなたがシコる。それがあなたの価値だと思いますんで。頑張ってください。」
……
「この時点であなたの希望金額まで達しましたので……」
……
ーマネー成立ですー
「おめでとう!」
完。