導入1000字で終わらせます。
導入:DLsiteは悪魔の企業です。
最近、私はゲームを自分の手で選んでいない。
DLsiteによって、ただ選ばされている。
というわけでどうも、脳みそを保存液につけられ電気信号だけを送られている私です。今の私が置かれている状況の説明をさせてください。
ゲームをする時間が減ってきています。
原因はシンプルというか、皆さんの予想通りなのですが、
ブログです。
大ボリューム、独自構成をウリに参入したばっかりにとんでもない負荷になっています。
前回の記事見ていただけていましたか?いや、読まなくていいです。
導入6000字、本編4000字ですよ?
アホすぎるでしょ。しかもゲームは3時間で終わるんですよ?
ぶっ壊す。(小声ver.) 全裸徘徊女子大生 はずかしーなちゃん (18) 導入:受験戦争に敗れた10年前のあなたに捧げる 導入6000字、本編4000字の長編です。忙しい人は目次から本編に飛んでください。 上 4月10日は…[…]
初期の記事の2倍くらいのボリュームになっています。
流石に前回のはやりすぎたと反省しております。今後はあのような記事を作らないように気をつけます。今回はいつもどおり5000〜6000字に落ち着けようと思っているのですが、まあそれでも時間がとんでもなくかかる。
多分普通のレビュー系ブログの3倍くらいの時間がかかっているように思えます。これは頑張っているアピールとかではなくただの事実共有です。遅いのは私の実力不足です。
ちょっと逸れましたが
とにかく!
今わたしは、ブログの記事づくりの負荷が凄まじいためにゲームをする時間が減ってきているという状況にあるわけです。
そうなると私のゲーム選びにどういう変化が起きると思いますか?
すこし考えてみてください。
……
…………
そうですね。
ゲームを手当り次第に買うことがむずかしくなります。
おそらくヒットを打ってくれるだろうというゲーム、言いかえると記事にできる見込みがありそうなゲームしか買えなくなってしまうんですね。10時間プレイしてボツでしたでは洒落になりませんから。
ここでいうヒットを打ってくれるゲームとは、ボリュームがしっかり有ってエロやシナリオのクオリティが高く、小ネタも豊富でツッコみがいがあるゲームのことです。
当然、それらの特徴を持つゲームを求めているのは私だけではありません。そのようなゲームはしっかり売れてDLsite売上ランキングの上位に表示されます。
……
…………
ということは……
私「ランキングの上位にあるゲームとりあえずやればいいか……」
という発想になってきてしまうんです。これはレビュアーとして本当に悲しいし情けないです。
具体例を出しましょう。
これと
これ。
全く違うジャンルではありますが、ほぼ同時期に発売されていますのでライバルとも言えます。多くの場合いちユーザーとしてどちらを買うか比較しなければなりません。時間もお金も有限ですので。
もちろん両方を買って、両方をレビューできればそれが最高なのですが、先程も言ったとおりその時間がとれない私は苦渋の決断を強いられます。
前提条件、レビューの☆は両方とも同じくらいです。
両者ともユーザーの満足度は4.7。極めて高い評価を得ています。どちらのゲームも最高のユーザー体験を提供しているといえます。甲乙つけがたいです。
……
…………
しかし、甲乙つけがたいといったにもかかわらずこの2つのゲームのうちどちらかしか選べない状況となった時には全く異なる現象が起こります。
そう、ほとんどの人が上を選ぶのです。
これは残酷な真実なのですが、ライトユーザーにどちらか一方しか選べないという縛りを設けると9割がこちらを選ぶでしょう。
なぜなら、
おすすめ、ランキングに載り続けていて安牌で面白い可能性が高いからです。
そして一旦この状態が起きてしまうとあとは加速するだけです。
一度ランキングに乗る→売れる→売れているのを見てまた買う人が増える→
…………このポジティブループが発生するのです。
悲しき資本主義の宿命です。
この現象の厄介なところは、多くの場合、ランキングに従ったほうが賢い選択だということなのです。
これ、体験版だけやりましたけど楽しくてエロいです。売れているの当然です。もっと売れていいかもしれません。
……
…………
しかし、私はそれでも思ってしまいます。
これでいいのかと、DLsiteのランキングに従うだけでいいのかと。もしかしてこの行為はたまたま光が当たらなかった神ゲーをとりこぼし続けているだけなのではないかと。
抗うすべはないのでしょうか。
私たちはDLsiteのランキングに踊らされ続けるのが宿命なのでしょうか……
……
…………
否です。
私はこれに抗うすべをひとつ知っています。
口コミです。
もっと具体的にいうと、マイナーゲーもしっかり紹介している個人ブログを見に行くことです。
もっともっと具体的にいうと、このブログを見ることです。
「ギハー!!」とは 「ギハー!!」とは同人エロゲサークルhige to deko作品に頻出する女性の喘ぎ声です。 導入 hige to dekoと段階エロ 即落ち2コマみたいなノリのエロゲもいいけど。 やっぱ[…]
実は私のブログで既に登場済み。
そしてさらにこのバタフライアゲインのレビューを見る!
……
…………
私「オッケー。信じるぞ。」
レビューサイトには様々な人達がいて、中にはこういう「掘ってくれる人」が居るんです。
メチャクチャありがたい!!
そして、この決心を後押しするように
売●ロ●に惹かれて購入したのですが、もちろんそちらも最高だったんだけど、完全に良い意味で裏切られましたね……クリアした私、感動の涙に浸る(;ω;´)!!
1冊の小説を読み終えたような満足感。
今から記事書くけど、超オススメっす!バタフライアゲイン/妄想の繭 https://t.co/33UkJBBES9
— kyukkyu(きゅっきゅ)@ゲームしながら考える (@kyukkyu1) April 13, 2023
他の絶賛レビューも目に飛び込んできます。
これは間違いない。
ようやく重い腰をあげた私はこのゲームと対戦することを決意したのです。
……
…………
あなた「これ、結局人のレビュー参考にしているんだからDLsiteのランキングから選んでいるのと本質的に何も変わらなく私「うるせえいこう!!!
念押ししておくと、私は人が面白いと言ったからといってソレを鵜呑みにして、神ゲーという結論ありきで記事を書くようなことはしません。
しっかり心の眼で見定めていきたいと思います。
それでは早速攻略していきましょう。
本編スタートです。
本編
ネタバレ注意です。ギリギリセーフのラインで話していると思いますが、普通のレビューよりはかなり踏み込んで話しています。
このゲーム。ストーリーが最高です。体験を損なわないためにも、プレイ後に読むことをオススメします。3時間でクリアできますので。
百合の時間だあああああああああああああ……ってアレ?
まずは公式あらすじ。
とある国の娼館で働く少女、フーディエは圧倒的な人気を持つ娼婦だった。
そんな彼女の下に娼館のオーナーは一人の新人を連れてくる。
彼女の名はメイリー。
聞くところによると遠い田舎から親に売られてきたという。新人の教育をしろと言われるフーディエだが、
性に疎く何も分からないメイリーは、
ただ親と離れ離れになってしまった事実に泣くばかりだった。それを見かねたフーディエはメイリーに一つ提案をする。
『じゃあ私と一緒にこの店から抜け出すか?
私もそろそろこの店に飽きてきたころだ』
フーディエは彼女と一緒なら今のまま娼館で働くより稼げると考え、
ここから逃げ出すことを持ち掛けた。しかし、身なりひとつしかない少女二人は何も持っていない。
道行く先では宿に泊まるだけでもお金が必要だ。―――娼館を抜け出した先でも、彼女たちは体を売って稼ぐしかない。
dlsite
というわけで、百戦錬磨の娼婦フーディエが
父親に売り飛ばされて娼館にやってきた無垢な少女レイミーと
同室に住む!!
もうこれはレズセしまくり確定!!!
と、私に期待させといて
……
…………
メイリー「パパに会いたい!!!」
メイリーのパパに会うために、娼館を抜け出し、生きるために男相手にゴリゴリ売春しないといけなくなるという序盤のストーリーです。
なんでやねん!!
絶対百合ないやんこれ!!!
さらにバッドニュースは続きます。
娼館の外に出るって言っていたときから覚悟していたけど……
……
…………
普通にコマンドRPG始めやがったわこいつ……
くるしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
私は床を舐めて掃除するか、コマンドRPGをやるか選べと言われれば迷わず前者を選択するほどにこのタイプのゲームが苦手なので非常に苦しいです。
……
…………
…………………
……………………おや?
と思ったらどうやらただのRPGではなく少しひねりを効かせているようで
こんな感じでコマンドの選択肢を大幅に削ってくれています。
……
…………
おそらくプレイヤーのストレスを減らすことが目的だと思います。これは優しい!!!
シンプルで非常に取り組みやすい。だからといって単調ではなく奥深い要素もそこそこあり、誰でも楽しめる仕様になっています。
これには私もニッコリ。
……
……で、さらにこの敵については興味深い情報があります。
この敵は「蟲魔」というのですが「基本的に大人にしか見えない」という特徴を持っています。
それに加えて、見えない人にはまったく無害の存在だそう。
あなた「ふーん、じゃあ、フーディエに姿が見えているのはなんでなの?どうみても子供だよね?」
……
…………
私「お前、バカか?」
そんなモノ……
フーディエが18歳以上だからに決まっているだろ!!
あまり私を怒らせるなよ?
あと、二度とこの話はするな。
あなた「は、はい……すいませんでした」
まあ、冗談はさておき、おそらくフーディエは娼婦として経験豊富だから見えているのでしょう。
その後、なんやかんやで拠点の街についた彼女たちは本格的にお金稼ぎに乗り出します。
もっとあけすけにいうと
カラダを売りまくります。
フーディエは山本五十六の生まれ変わりだった……?
やってみせ、言ってきかせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ。
これは大日本帝国海軍のキャプテンをつとめた山本五十六の対人マネジメントの本質を凝縮したあまりにも有名な言葉ですが、
これをフーディエは愚直に体現してみせます。
完全未経験のメイリーに対して
やってみせ、
言って聞かせて
させてみせ、
褒めてやらねば人は動かじ。
さすが、百戦錬磨の娼婦フーディエ。自らもプレイヤーとして売上に貢献する傍ら、メイリーのメンターとして十二分の働きをみせます。これは有能幼女。
そして無事に「大人」になったメイリーは
蟲魔がみえるようになり、これで正真正銘のロリバディ完成。
父親探しの旅路を突き進みます。
結構気が利く!!
ゲームのシステムというか手触り感はかなり良かったと思います。
私が特に気に入ったのは
この、NPCに話しかけなくても近づいただけで向こうから話しかけてくれるシステム。
これ最高!
ぶっちゃけNPCに話しかけるのめんどくさいですよね?全てのゲームに搭載してほしい機能かもしれません。
そういった、細かい気配りを様々なところでやってくれるのでプレイは快適です。
あやしい……
快適なプレイ環境を提供してくれると、自然と注意はストーリーに向いていきます。
フーディエ……
こいつさあ
なーんか、訳ありっぽいんだよなあ
……
…………
この絶対に外すことはできないって何?
「絶対」は別に付けなくてもよくね?
……
…………??
………………え?なにこれ……。
怖い話はじまる??
こんな感じでひたすら匂わせてきます。相方のメイリーだけでなく、俯瞰して見ているプレイヤーですらもフーディエという人間の全貌を掴むことはできません。
……
…………
………………しかし、全く情報がでないわけではなく
明かされるひとつの事実!!!
お前!
まじでロリBBAやったんかい!!!
どうして……はこっちのセリフじゃ!!!!
あのね、いいですか?
ロリとロリBBAは完全に区別してほしいんですよ
そもそもロリの良さとはその精神の未熟さによる突拍子のなさやあどけなさにあるのであって自分より下手したら実質年上の”カラダはこども頭脳は大人”だとこちらの対応も変わってくるわけですよ。いやもちろんロリBBAの良さもわかっては居るつもりですよ。それにフーディエはロリだったとしても実質的にロリBBA的な立ち位置であることも作中でわかりますし、裏切りはありませんよしかしですね、くどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどく
作者「レズあるぞ」
え?
私「レズあるのか!!!!??」
……
…………
作者「ああ……しっかり食え」
私「」ハムッ ハフハフ、ハフッ!!
……
…………
作者「おかわりもいいぞ!!!」
私「…………」
私「…………!」
私「」ハムッ ハフハフ、ハフッ!!
作者「アナル舐め3Pもあるぞ!!!」
私「…………」
……
…………
私「…………!!!」
……
…………
私「」ハムッ ハフハフ、ハフッ!!
私「え、ロリBBA?まあ、そういうこともありますよねw」
完全に煙に巻かれました。
本番はここからだ、そしてここからは語れない。
皆さん、ここまでゲームの印象はいかがだったでしょうか??
なんというか、こう……ぶっちゃけ……
よくあるタイプのゲームだなって思いませんでした?
もちろん絵はうまいですし、キャラクターも魅力的、2人のコミカルな掛け合いも見ていて非常に微笑ましい、エロも満足行く水準に仕上がっています。レズもありますしね。
しかしそれでもなお、よくあるタイプの売春×RPGだなあといった印象を抱きませんでしたか?少なくとも私はそうでした。
なんとなく、フーディエに若干の事情というか重めのストーリーあるのかなというイレギュラー要素はあるにしても、エッセンスとしてのダークな要素はエロゲにはしばしば入ってきますから、そこまでの強烈な引きはありません。
その結果、開始2時間は割と普通のゲームだなあという印象を抱かされることになるでしょう。
……
…………
………………そのあなたの認識、そして私の認識
ラスト1時間で木っ端微塵に破壊されます。
……
…………
プレイヤーのストレスを減らすためにコマンドに縛りがある??
嘘っぱちです。
……
…………
蟲魔は「基本的に大人にしか見えない」?
ミスリードです。そんなにシンプルではありません。
その他にも、我々プレイヤーがプレイ中にボンヤリとしていた数々の推理
ことごとく裏切られます。
単純にトンデモ展開で裏切るのではありません。
メチャクチャな展開で予想を裏切ることは言ってしまえば誰にでもできること。
この作者は、美しすぎる伏線回収による圧倒的な納得感と、迫真の演出で私たちの予想を棒高跳びで遥か上に飛び越えてくるのです。
マジで鳥肌が止まらない……!!!
そして、ストーリーのみならずキャラクター。
ここまで話してきた印象どうでしょう。
見ていただいたら分かる通り、この物語はフーディエとメイリーの2人によって展開されます。
まずメイリー。
メイリーは売春そのものをやったことないですからこの世界に対して全くの無知です。この点で初見プレイの私たちプレイヤーの立場と似通っている部分があるでしょう。感情移入しやすいです。「父親のもとに帰る」というわかりやすい目標があることも私たちのシンパシーを加速させます。
対してフーディエ。
基本的に達観しています。頭がよく、なんでもソツなくこなしますし、「強い女」ですから見ていてハラハラ感はありません。実年齢は不詳ですがかなりの手練であることは間違いありません。性行為中も基本的に上位の立ち位置で進行します。
このことからメイリーはカワイイ娘。守ってあげたい存在。
フーディエはカワイイけどなんだか一線引いちゃう。近寄りがたくちょっと遠いところから愛でるようなキャラクターなのかなという印象を抱きました。
……
…………
………………
これすらも裏切られます。
私「フーディエって”私たち”やん……。」
そう、フーディエが、フーディエこそが私たちそのものであるということに気付かされるのです。
そのことに気づいた瞬間、涙がとまりません。比喩などではなく、文章の演出などではなく、
本当に涙が溢れ出て止まらなかったんです。
単なる伏線回収の美しさ以上の迫力がそこにはありました。
フーディエの生き様、夢、渇き。
その全てに共感し、とめどなく涙が溢れます。
……
…………
……
…………
……………………
もうこれ以上はネタバレになるので言えません。てかまあまあキワキワ、ギリアウトなラインまで書いちゃっている気もするのでこの辺にさせてください。
ただ、これだけは言わせてください。
私はこのゲームで
魂が震えるような体験をした。と。
ともにこの感動体験をシェアしませんか?
まとめ:お願いだから買って。
というわけで紹介してきました。
いやーゾッとしましたね。
え、何にゾッとしたかって?
もちろん、このゲームをスルーする可能性があったことに、ですよ。
いや、もう本当にありがとう!!!助かった!!
そして皆さんにもこのゲームを買うことを強く強く推奨したいです。
そのための動機づけをひとつ。
このゲームの最大の強みとして、時間対効果が非常に高いことが上げられます。
ゲームヘッタクソな私がちんたらやって4時間。
みなさんなら3時間でクリアできるでしょう。
3時間で圧倒的な満足感を、感動を、心が震える体験をお約束します。
できなかったのならクレームは私まで。
……
…………
ちなみにこのゲームはサークル妄想の繭の提供。
処女作だそうです。ですから過去作はありません。
いやーもうあっぱれとしかいいようがありません。最高のゲームをありがとう!!
これだから同人エロゲはやめられないぜ。
というわけでまた次回。
完。