このレビューはフィクションです。
導入(本編まで約5分)
今や、SNSやショート動画を4,5回スクロールすれば目に飛び込んでくる、人と人の小競り合い、殴り合い。(高度にパーソナライズされたあなたの平和的なSNSでは飛び込んでこないかもしれないが。)
ケンカを見ると反射的にこう思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
「暴力なんて、野蛮だ。人間のやることじゃない。」
……
なるほど確かに。
暴力とはもっとも程度の低いコミュニケーションだと、そんな程度の低いことは人間のやることではないと、そう言いたいんですよね?
うんうん、わかりますわかります。
一理どころか百理くらいはあるでしょう。
……
しかし!!
少なくとも、客観的事実として人類の歴史は暴力と密接に関わってきました。
それも、他の動物もやっているような単なる「ナワバリ争い」としての暴力だけではありません。
直立二足歩行を手に入れたことで(もちろん高度な頭脳も手に入れたことで)より高度な暴力手段を手に入れることができた私たちは、単純な「ナワバリ争い」以上の意味を暴力に持たせてきたのです。
例えば
相撲
「いやw相撲はスポーツでしょうよww」
という声も聞こえてきそうですが
昔は、純粋な殴り合い全般を相撲と呼んでいた説がどうやら有力。
『古事記』には最古の相撲の記録として、出雲のオオクニヌシに国譲りを迫った鹿島のタケミカヅチに、オオクニヌシの次男タケミナカタが力比べを挑んだという記録がのこっています。
いやいやいやいや、急に『古事記』の話されてもwww
『古事記』は神話でしょうよ!フィクションでしょうよwwww
という声も聞こえてきそうなので、『日本書紀』に書かれた相撲の話をすると、
『日本書紀』には「垂仁天皇の七年7月7日に天皇の前で力士による『死合』が行われた」とあります。
な、なんと
当麻蹶速(たいまのけはや)vs 出雲の勇士・野見宿禰(のみのすくね)
この2人による、どちらかが死ぬまでの時間無制限電流爆破デスマッチ!!
賭け金は互いの領地!!
この催しが行われたのです。
天皇の前で。いわゆる天覧試合ってやつですね。
なぜ行われたのかはちょっと詳しくはわかりませんでしたが、どうやら当麻蹶速(たいまのけはや)が朝廷にやってきて「自分と力比べをしてくれる強い者を探している」と申し出た結果、出雲の勇士・野見宿禰(のみのすくね)が受けるという流れだったらしいです。
私怨でも何でもない。当麻蹶速(たいまのけはや)の「俺より強いやつに会いに行く」という意気込みではじまってしまった殺し合い!!
……
結果はどうなったかというと……
「各擧足相蹶則蹶折當麻蹶速之脇骨亦蹈折其腰而殺之」
つまり、上記画像の相撲っぽい感じの取っ組み合いとは全く違う、バチバチの蹴り技の応酬で、
最後は宿禰が蹶速の脇骨を蹴り折り、更に倒れた蹶速に追い打ちストンピングをキメて腰骨を踏み折り、絶命させたそうな。
いや、蹶速お前、挑んどいて負けるんかい!!
このように暴力、しかも人を殺してしまうレベルの暴力沙汰が天皇の前で繰り広げられ、さらにその勝者が称賛されるという事実が記録されているのです。
これは相撲という暴力が単なる「ナワバリ争い」以上のなにか「娯楽的」な、あるいは「儀式的」な意味合いを持っていたことの記録と言えるでしょう。
さらに
戦争
いや、戦争はどう考えても「ナワバリ争い」でしょうよ。
と思われるかもしれませんが、少なくとも古代の戦争は私達が思っている以上に美化されたものだったそうです。
名誉、忠誠、勇気、自制心、礼節。主にこういった美徳が発現する契機として。
その極地ともいえるのが「一騎打ち」でしょう。
たとえば『平家物語』では、熊谷直実は先に名乗りを上げると、相手(平敦盛)にも名乗りを求めてから討ち取ったと言われています。
「やあやあ我こそは〜」ってやつですね。わかりやすいところで言うとマンガ『キングダム』的なアレです。
いや、その名乗ってる間に矢で打ち殺せばええやん!一騎打ちで負けたとしてもその後全員で敵の将軍をフルボッコにすればええやん!と誰しもが一度は考えることでしょうが、
昔を生きた彼らはこういった手続き、儀式、礼節を暴力の中に見出していたのです。(戦国時代では、一転、この文化は失われ「ナワバリ争い」に特化した集団戦となった。)
……
さらに
決闘裁判
決闘裁判とは証人や証拠が不足している告訴事件を解決するために、原告と被告の両当事者が決闘を行うゲルマン法の一つの方式です。
つまり、話がまとまらないなら最後は殴り合いで司法的な決着をつけようぜ!!というノリです。
中世を通じて有効な法的制度として正規に認められており、なんとイギリスでは十九世紀初頭まで形式上認められていたそうな。(実際は完全に形骸化していた。)
この制度の趣旨、概要は以下の通り、
「すべての人は自分の証明しようとする真実は剣をもって守り、甘んじてこの裁きを受ける用意を持つべきである」
「被告が問われている罪を否定し、原告がそれに満足していないときは剣を手にしてでも真実を明らかにすると表明してよい。被告がなおも否認するならば、議論は剣によって解決することを法として認める」
……
か、かっけえええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇえぇぇえぇえええぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!
この考え方は「神は正しい者に味方する」「決闘の結果は神の審判」というキリスト教の信仰が背景にあったそうで、
当時の西洋が暴力を「手続き」「儀式」として扱っていたことがわかります。
「娯楽」としての暴力
しかし、時代とともに人の考え方は変わっていきます。
「儀式」や「手続き」としての暴力は、科学が神を殺したことで陳腐化し、
「ナワバリ争い」としての暴力は、第二次世界大戦という全世界の総力戦によって引き起こされた惨憺たる結果により下火となりました。(少なくとも先進国においては)
よって、現代の暴力はもっぱら「娯楽」や「興行」として用いられています。
栄華を誇ったローマ帝国で見世物的殺し合いが行われたように、「火事と喧嘩は江戸の花」という言葉に表されるように、平和な時代にはいつも「娯楽」や「興行」としての暴力が栄えるのです。
2023年……
戦争は少なくとも私たちの周りにはない。儀式的暴力行為もない。決闘裁判なんてしなくても発達した司法が解決してくれる。
ああ、なんと平和なんでしょうか!!
先人たちに感謝!!!
……
じゃあ……
「娯楽」として街歩いて人殴ってこよwww
といきたいところなんですが、
それが許されるのは流石に江戸時代までなので、
令和に生きる我々は
ゲームで我慢しときましょうか。
どうやら今回のゲームの対戦相手は女のようですが……
関係ありません。
生卵を10個飲み干してっと……
さ、やろっか。
本編スタートです。
本編
ネタバレ注意!!
自由は拳で掴み取れ!
まずはあらすじ……は無かったので
対戦相手でもあるヒロインの生い立ちでも見てみましょうか。
……
……
…………
ふーーーん、
どうやら主人公桜野悠姫は孤児院出身のティーンエイジャーだそうで、
地下闘技場のアイドルファイターらしいです。
……
んで、ただのアイドルかと思ったらメチャクチャ強い!!
なんと勝ったあとは本当にアイドルのように歌までうたってくれるそうで
強くてカワイイ戦国乙女って感じですね。
で、そんなキャワワな悠姫ちゃんなのですが、孤児院のキッズ達を食わせないといけないというミッションを背負っており、
そのために毎日薄給で一生懸命地下闘技場で闘っているのだとか!
これは……
……
健気で泣けますね〜〜〜〜
是非ともがんばって私に勝利してほしい!そして多額の賞金を獲得してほしい!!
ち な み に
導入で触れた決闘裁判では
男女間の決闘になった場合はこのようにハンデ戦となることが通例だそうですが、
私は安易にハンデなんて与えません。
ハンデを与えた結果女性が勝って権利を得たとしてもそんなものは偽り。
いつか男女間で戦争になったときにも、ハンデ戦をするというのでしょうか??????
するわけありません。
真に男女平等の権利を勝ち取りたいのなら、
当然、武力でも私たち男性に並び立つ存在にならなければ!
ここで男が目線を合わせるようなことをしても真の男女平等など実現しない!!
さあ、かかってこい!!真の自由は己が手で勝ち取るのだ!!
オラッ!!カウンター!!
悠姫「ぐっ!!」
……
勝ちました。
……
当然勝っても情けをかけることもありません。
なぜなら私は世界基準のフェミニストだからです。
負けた彼女には強烈なペナルティを課します。
……
しゃぶらせます。
……
……え?ひどい?女性を軽んじてる?
……
……
何言ってるんですか?
当然私が負けたら彼女の秘部をしゃぶりますよ??
これが真の男女平等ってものじゃないですか??
さあ、私が与える試練を乗り越えてこい!!
フェラチオファイター 桜野悠姫!!
立ち上がれ!!
昨日のフェラチオショーを公衆にさらされても!!
SNSでシェアされても!!
全裸にひん剥かれても!!
敗北レイプされて観衆の妊娠コールのなか、中出しされても!!
立ち上がるんだ!!!
……
……
……
悠姫「殺して…やる…」
司会者「なんと!!プリンセスが立ち上がった!!!」
観衆「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
……
……
良いぞ、悠姫……それでこそ私が見込んだ女!!
さあ、この試練に打ち勝ち、私を乗り越えてゆけ!!
レイプされても闘い続ける 桜野悠姫!!
リングの上で乳首責めされても!
リングの上で立ちバックされても!!
Pregnant KO されても!!
公開妊娠検査ショーをされても!!!
立ち上がるんだ!!
私を超えてゆけ!!!悠姫!!!!!
私を超えてゆくんだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
突然のクライマックス
ネタバレ注意!
……
……
……あーあ、
やっぱり牝が男の横に並び立つのはまだ早かったか〜〜〜
じゃあ、女は女らしく……
子ども産もうか。
人口統計学では女性で出産する人数はわかる。産む機械、装置の数が決まっている。(柳沢伯夫前厚生労働大臣)
子供を一人も作らない女性が歳を取って税金で面倒を見なさいというのは本当におかしい。(森喜朗前首相)
女性にとって最も大切なことは子供を2人以上産むこと。(大阪市立某中学校元校長)
私は子供が2人いるので最低限の義務は果たしたことになるのかもしれない。(麻生太郎現副総理)
(福山雅治さんの)結婚を機にママさんたちが一緒に子供を産みたいとかそういう形で国家に貢献してくれれば良いなと思う(菅義偉前首相)
子供を4人以上産んだ女性を厚生労働省で表彰することを検討してはどうか(山東昭子前参議院議長)
……
……
……
完。